冬の味覚? 米麹を醸して甘酒を造るのだ!
以前、キノコについて書いて以来の邪道ポストです。
今日はキノコと同じ菌類、子実体のない分より植物からは遠い気もするニホンコウジカビ(Aspergillus oryzae)について。
蒸し米に種菌を植えて、米麹をつくりました!
完成した米麹。よく見るとお米の表面に糸状のカビがびっしり生えている |
2年前、キノコの栽培にハマったのと同じ頃、麹作りにもハマりました。
いや、麹が先だったかも。。確か何かのキャンペーンか何かで出来合いの米麹をもらったのが最初だったはず。
ちょうどその頃、マンガの「もやしもん」を図書館で借りて読んでいて、発酵食品や発酵のプロセスに関心があった時期でした。
そんなタイミングで米麹をいただいたので、すごく嬉しくて、色々試したのを覚えています。
米麹の作り方
米麹の作り方は、基本的にはキノコの菌床栽培と同じです。
キノコの場合、培地にはコーヒー粕を、種菌にはキノコの欠片を使いました。
米麹の場合は、培地に蒸し米を、種菌は購入した種麹を使います。
種麹はAmazonで買えます。
2024年12月 現在、わたしが贔屓にしている菱六さんの長白菌は100gで¥1,680です。
キノコ栽培の場合、培地のコーヒー粕は栄養に乏しく菌が全体に回るまで数ヶ月の時間が必要でした。
が、麹造りの場合は培地に栄養満点の米を使います。植菌から完成まで2、3日です。
2日目は数時間おきに様子を見る必要があるので、1日 在宅の日がオススメ。
最近は慣れてすっかり見ることもなくなりましたが、もとはこちらのかわしま屋さんのサイトを参考にやってました。
一回に使う米の量は10合、種麹の量は3gでやってます。(初めてなら種麹はもっと多い方が安心かも)
せいろや麹発酵器なんかは持ってないので、家にあるもので適当に代用しています。
米麹の作り方① 下準備、米に吸水させる
米をよく研ぎ、一晩 水に浸しておきます。
米麹の作り方② 米をザルにあげる
1時間ほどザルにあげて、よく水をきります。
米麹の作り方③ 米を蒸す
米全体に蒸気を巡らせ、40分ほど蒸らします。
一番重要な工程です。ここの蒸し具合が麹の出来を左右します。
指先でぎりぎり潰せるくらいの硬さがベストです。
ベチャベチャだったり、逆に芯が残っているのはダメ。特にベチャベチャは雑菌が繁殖しやすいので危険です。
芯を残さずに、なるべく硬めを目指します。
わたしはこの硬めの蒸し米が好きで、いつも少しつまみ食いしちゃいます😋
植菌後 6時間ほど経った頃の様子 これぐらいから徐々に菌達の活動が活発になり、次第に発熱し始める |
米麹の作り方④ 米を冷まして植菌
蒸しあがったら、米を清潔で乾いた布巾の上に広げて、温度が45℃くらいに冷えるまで待ちます。
これ以上 熱いと菌が死んでしまうので注意。
冷めたら、何度かに分けて満遍なく種麹をふりかけます。
米麹の作り方⑤ 保湿・保温して待つ
植菌がすんだ蒸し米を布巾で包み、適当な容器に収めます。
急激に乾燥するような容器はよくありません。
うちでは琺瑯の容器に入れて、蓋は軽く開けています。
その後、急激に冷えたり熱くなったりしないように適当に保温します。
一旦室温くらいまで冷めた後、20時間後に再び40℃くらいまで上がってるのがベスト!
コウジカビは30℃くらいから活発に活動を始めます。
人と同じで菌も活動すると熱を出すので、その熱をコントロールするイメージです。
温度が低すぎると菌が活動せずいつまでも冷たいままだし、逆に温度が高いと菌は活発に活動しその熱でどんどん温度も上がります。そして熱くなりすぎると死んでしまいます。熱暴走ですね。
なので温度はこまめにチェックする必要があります。
大まかな目安としては、夏なら何もしなくても部屋の暖かいところに置いておけばいいと思います。熱くなり過ぎには注意です。
冬はフリースを着せてあげたり、温かい家電 例えばPCとかオーディオ機器とかの上に乗せて置いたりしてわたしは調整してます。
米麹の作り方⑥ 切り返し
20時間後に再び40℃を超えたら、一度 布巾の包みを解いて蒸し米を混ぜ返します。
菌の繁殖を均等にするためです。また、菌に酸素を供給するためでもあります。
上手くいっていれば、白いカビの菌糸がお米に食い込んで、栗のような甘い香りがするはずです。
切り返したら、再び布巾で包み保温・保湿します。
植菌後30時間ほど経った盛り中の様子 白い糸状のカビがはっきり見える |
米麹の作り方⑦ 盛り
切り返した後、今度は2、3時間でまた40℃を超えると思います。
そうしたら今度は徐々に水分を飛ばし、温度を下げていきます。
布巾を解いて、乾燥しやすい容器に移します。これを盛りと言います。
うちでは酢飯を作る時の寿司桶を使っています。手巻き好きなので寿司桶を持ってるんです。なければ浅めのお皿とかに広げて、紙袋とかに入れればいいと思います。
切り返しの時 同様、蒸し米を混ぜ返してあげましょう。
盛りした直後はまだ菌の活動が活発なので、どんどん温度が上がります。40℃を越えたら都度混ぜ返します。保温は控えめに。
米麹の作り方⑧ 完成
40℃を超えなくなってしばらくしたら完成です。
お疲れ様でした!
植菌からおよそ48時間ほどで完成 米粒と菌糸が絡み合い、板のようになっている |
軽くほぐすとこんな感じ。食べると甘い |
米麹の使い方
甘酒、醤油麹、塩麹が手軽で美味。うちでは常備しています。
さらに凝ったことがしたいなら、味噌や醤油、酢、日本酒作りにチャレンジしてみてはどうでしょう?
(わたしはやったことがありませんが。。 楽しそうだけど出来合いの味噌や醤油を買った方が安いので😅)
さっそく塩麹と醤油麹を仕込みました。1週間ほどで完成です |
というわけで、米麹のお話でした。
普段の植物とはちょっと違うんですが、でも面白さとしては似てると思うんです。
興味のある方はぜひ挑戦してみてください!
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